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「不妊治療」妊娠の確率

1.不妊治療で妊娠する確率


みなさんは、不妊治療というものを考えたことがありますか?
女性の方でしたら、結婚して、子どもを生んで育てるという人生設計を持っている方も多いと思いますが、それが100パーセント叶うということではありません。
素敵なパートナーと、なかなか出会えずに、結婚さえ出来ない方も増えているのが現状です。
ですから、結婚相談所などのビジネスが盛んになりますし、街コンなどの出会いイベントも各地で行なわれているのです。
運よく、結婚相手とめぐり会うことが出来たとしても、計画通りにお子さんが授からない夫婦も多いのです。
「結婚したら、次の歳に一人生んで、数年あけて、また一人生んで、将来的には三人の子どもが欲しいな」などと夫婦で考えている場合も多いでしょう。
ですが、すべての方がその通りになるわけではありません。
最初の子どもを授からずに10年が経過する、というケースもあるのです。
さて、男女とも、健康で、妊娠のために問題のない夫婦がいるとして、妊娠の確率はどれくらい、あるのでしょうか?
1回の生理周期当たり、その妊娠率は約15パーセントから30パーセントです。
あまり、高くないパーセンテージに驚く方も多いでしょうね。
「子どもが欲しい」と思っても、妊娠する確率自体がそもそも低いということになります。
結婚後、なかなか妊娠しないとなると、すぐには不妊治療を考えず、最初のうちは、基礎体温を測ったり、食べ物を考えたり、排卵期を意識したり、努力はするでしょう。





2.不妊治療で妊娠する確率続きその1


結婚後、なかなか妊娠しないというケースもありますし、ある程度の時が経てば、もう諦めてかけてしまうカップルも多いと思います。
「自然に任せよう」と思っているうちに、何年も経過してしまい、結局は子どもを作らなかったというケースが多いですよね。
ですが、人生計画があるのでしたら、早めに不妊治療を開始することも良いでしょう。
自然に任せることは良いことだと思いますが、高齢出産になってしまっても、母子ともに心配ですからね。

では、実際に不妊治療を受けたとすると、その中の方が、妊娠する確率はどれくらいなのでしょうか。
健康体で、妊娠に問題のない夫婦の場合、2年以内でおよそ、半数の方が、妊娠するそうです。
ですから、自然に任せていても子どもが出来ないからと言って、そこで、妊娠をあきらめるのには、早すぎるということですね。
もちろん、半数の人が妊娠しているというデータは、不妊治療を行なっている施設にもよりますし、年齢、特に女性の歳などにも関係しています。
ですが、人工授精を行なえば、妊娠する可能性がありますので、諦めてはいけません。
確率ですが、1周期あたり、5パーセントから10パーセントです。
その中でも、排卵誘発剤を使うと、妊娠の確率はもう少し上がり、10パーセントから20パーセントだと言われています。

では、不妊治療を始めてから、どれくらいの期間で妊娠できるものなのでしょうか?
一般的な不妊治療と言えば、人工授精、タイミング法などです。





3.不妊治療で妊娠する確率続きその2


一般不妊治療においては、治療を開始してから、半年以内で19パーセントの方が妊娠に成功しています。
1年以内ですと、30パーセントの方、1年半以内ですと、36パーセントの方が妊娠しています。
そして、2年以内で見てみると、なんと43パーセントの確率で妊娠に成功しているのです。
これは、結構、高い確率ですよね。
ほとんど半数弱の方が、2年以内に妊娠できるという確率ですから、やはり、不妊治療は思い切って受けるべきでしょう。

2年以内に妊娠する確率が高いので、このようなことから、一般の不妊治療は2年くらいまでとされています。
2年以内に妊娠しなければ、さらに治療を進めることになります。
その先は、高度生殖医療となります。
一般治療で2年以内に妊娠しなかった方の半数が、この高度な治療を受けています。
高度生殖医療では、体外受精で妊娠確率が26パーセント、出産率が16パーセントという数字です。

赤ちゃんは授かりものというイメージがありますが、健康なカップルには是非、子どもを作って育てて欲しいと思います。
少子化問題もありますが、それ以上に、子どもという存在は、自分達にとってかけがえのないものになりますので、人生を豊かにするためにも、ぜひ、赤ちゃんを産んで欲しいです。
健康上の問題で、赤ちゃんが生めないという女性もいらっしゃいますし、不妊治療を続けても結果的に授からなかった方もいらっしゃいます。
ですから、何も努力せずに妊娠できることは素晴らしいことです。
予定外の妊娠でもその命を大事にして欲しいと思います。





4.女性の生殖器官と不妊


近年、結婚しても、なかなか子どもが出来ないという方が増えています。
社会環境によるストレスなど、様々なことが原因で女性のホルモンバランスが崩れていることも原因のひとつだといえるでしょう。
女性の体は、いつもホルモン物質によって、変化しているものです。
本人が気づかないだけで、実は、からだというものは常に違う状態になっています。
からだの変化と深く関係しているものが、生殖器官であり、ホルモンバランスの乱れなどは、生殖器官が正常に働かない原因となってしまうのです。
ですから、健康な男女なのに、子どもが出来ないなど、不妊治療をすることになるのは、ホルモンも関係しています。

卵巣という臓器がありますが、これは、ご存知の方がほとんどだと思いますが、学校で習ったように、左右に分かれています。
ちょうど、卵管の下あたりにあり、文字通り、卵のようなものです。
体の図を見てみると、卵巣は、子宮や卵管と、繋がっているように見えますよね。
これは、じん帯という紐のようなもので、がっちりと腹膜にくっついているのです。
卵巣から成熟した卵子が出てくるのですが、これは、一度、腹腔内に卵子が出されてから、その後、卵管へ吸い上げられるというシステムになっています。
この行程で、成熟しているのに、卵子が排出されないこともあります。
また、卵子が育たず、成熟しないという問題もあります。
これらが、不妊に繋がり、こうしたケースの方は、不妊治療が必要となってくるのです。





5.女性の生殖器官と不妊続きその1


そもそも、卵巣の機能とは卵子を育て成熟させ、周期的に排卵させることです。
脳から出ているホルモンの作用によって、排卵が行なわれます。
そして、その脳に、「ホルモンを出せ」と命令しているのは、卵巣から出ている卵胞ホルモンです。
ですから、何らかの事情でホルモン物質が分泌されにくくなると、卵子が育たなくなりますので、子どもが出来ず不妊治療をする方の中では、このようにホルモンが原因という方もいらっしゃいます。

そして、細い管で、先端が開いている状態のものが、卵管です。
開いているラッパのような形状になっている部分で、排卵された卵子と、泳ぎ出てきた精子を拾い上げ、卵管膨大部へと拾い上げます。
卵管の内側の膜には「繊毛上皮」という毛のようなものがたくさんあります。
これを使って、卵子が卵管膨大部へ運ばれていくのです。
卵子自体は、自分で動けませんので、繊毛上皮の動きで移動していくというわけです。
管の中、卵管膨大部では、精子と卵子が出会い、受精します。
その後、卵管を通って、受精卵は成長しながら子宮へと移動します。
ですから、卵管に何かしらトラブルがある場合、精子は膨大部へ進むことができませんから、卵子と受精できません。
また、精子が卵管を通ることが出来ても、受精卵が卵管を通れなければ、やはり受精卵になることはありません。
このようなことから、卵管にトラブルがあれば、不妊治療が必要となります。
そして、子宮は胎児を育て、出産まで守るための大事な臓器です。
子宮内膜の壁は、胎児を守れるように、厚くしっかりとしたつくりになっています。





6.女性の生殖器官と不妊続きその2


子宮の壁、内部に腫瘍が出来る子宮筋腫という病気や、内部に炎症が出ている場合などは、やはり、不妊症となります。
子宮以外で胎児が成長してしまうと、子宮外妊娠となります。
このように、子宮の何らかのトラブルがあっても、不妊の原因となりますから、やはり、この場合も不妊治療を受けることになるでしょう。

子宮内膜という部分は、受精卵が着床する、所謂、ベッドと呼ばれている部分です。
子宮内膜に着床すると、その受精卵は、子宮内膜の内側に入り込むことができます。
そして、母の体から、直接、栄養を供給してもらえるように変化して、成長していくのです。
受精卵は子宮で成長し、10ヶ月の時間を経て、出産となります。
赤ちゃんのための良い環境とするために、毎月、子宮内膜はリフレッシュされています。
ご存知のように、古い内膜が外へ排出されるのが月経というわけです。
体内でどのようなことが行なわれているのか、出産までの流れをご紹介してきましたが、この中の過程、どれかに問題があっても不妊症となり不妊治療を勧められることになります。
たとえ、受精したとしても、着床までの過程で上手く行かなければ妊娠とはなりませんし、すべてのことが上手く運んでこそ、妊娠、出産となるのです。
妊娠したとしても、途中、何らかのトラブルで流産を繰り返す人もいらっしゃいますし、無事に赤ちゃんが誕生することは神秘的なことですよね。
多くの方が普通に妊娠、出産しているようにみえますが、女性の体の中では、このようにミラクルなことが起こっているのです。





7.不妊治療の検査


不妊治療の中には、受精がきちんと行なわれているか、どうか、調べる、性交後検査というものがあります。
これは、女性の子宮頸管から出る頸管粘液と、男性の精子の適合性を調べる検査です。
女性の頸管粘液というものには、きちんとした役目があり、異物が侵入することを防いでくれますし、精子が子宮の先へ届き、卵管へ入ることをサポートしています。
粘液と精子には、それぞれの成分がありますから、中には相性が悪く適合していないケースもあるのです。
そのような場合、精子は、粘液でストップがかけられ、進めずに受精できないということでしょう。
男女とも健康で、生殖機能に問題がなく、さらに、精子や卵子もそれぞれ健康なのに、不妊症というカップルは、この適合性をチェックする必要があります。
分泌液の不適合がわかれば、どのような方法で治療していくのか、不妊治療の方向性もわかってくるでしょう。
不妊治療の検査のひとつである性交後検査では、性交渉を行った後、女性の体内を検査し、どこに、どのくらいの精子が付着しているかをチェックします。
例えば、膣や子宮口、頸管、子宮腔内など、精子が通るべき部位はいろいろありますよね。
その部位のそれぞれの付着量を調べると、どこまでは精子が順調に進んでいるが、どこでストップしているのかがわかります。
これらは、ヒューナーテストと呼ばれています。
女性の生殖器官のどこに問題があり、精子が通れなくなっているなど、この検査でわかるようになるのです。





8.不妊治療の検査続きその1


不妊治療の中の性交後検査の方法ですが、どのように行なわれるのでしょうか。
基本的には、基礎体温を調べたり、超音波検査をしたり、それによって、排卵日を予測します。
そして、カップルは排卵日の午前中に性交をします。
射精した後も大事なのですが、30分間、女性は横になって、精液が流れでないようにします。
立ち上がったり歩いたりすると、精液が流れ出てしまう可能性がありますので横になって安静にしていましょう。

そして、性交後の2時間以内に検査を受けることが必要です。
それぞれの部位から、粘液を取り、それぞれの部位にどれくらいの精子がいるのかを検査します。
また、同時に、その精子がどれだけ動いているのか運動の様子も検査して、不妊治療の方向性を決めていきます。
では、このテストでどのような結果がわかるのでしょうか。
頸管内や内子宮口、子宮腔内で元気に活動している精子が見つかれば、男女の適合性は陽性となります。
ですが、検査で、精子が見つからない場合、数がとても少ない場合、精子が動いていない場合には、陰性となります。
一般的に、不妊治療は長い期間、かかってしまうものというイメージがありますよね。
その通りなのですが、その理由のひとつとして、精子と卵子が、また細胞から作られるためには、90日くらいかかるためです。
ですから、テストで、陰性となったカップルでも、一度で、特定をすることはなく、この検査を3カ月は続けて行ないます。





9.不妊治療の検査続きその2


不妊治療のテストひとつ上げてみても、時間がかかってしまうものなので、不妊治療は二人が協力して長い目で見ていく必要があります。
また、ミラークルツロック検査というものは、性交渉を行わずに、粘液と精液を採取して、別々に調べる方法もあります。
これは、性交を行わずに適合性をチェックするものですが、粘液は排卵日が近くなると分泌量が増えますので、その期間に摂取することが望ましいとされています。
ヒューナーテストと同じように、排卵日を予測し、女性の頸管粘液、男性の精液を同じ時間帯で摂取しますが、検査を受ける前は5日程度、性交をしないでおくことがベターです。

粘液と精液は、スライドグラスの上に、隣同士となるように乗せられます。
ガラスカバーで保護して、さらに、2時間程度そのままにしておきます。
その後、顕微鏡で検査してみると、粘液へ精子がどの程度入っているかがわかります。
同時に、精子の数生存や運動をチェックします。
ミラークルツロック検査結果ですが、粘液の中に、一定以上の精子が入っていなければ、陰性となります。
この検査もヒューナーテストのように繰り返し行なわれますが、陰性の判定が続けて出れば、不妊治療としては、体外受精の対象となるのです。
不妊治療を考えている方は、躊躇してしまう方も多いと思いますが、まずは原因を突き止めることが大事です。
このような妊娠の過程の中で、自分はどの部分に問題があるか調べて治療が出来ますので、出産をあきらめずに、不妊治療に挑戦してほしいと思います。





10.人工授精について


不妊治療を進める中で、さまざまな検査を行ないますが、その結果によって自然に受精できないとわかった場合は、人工授精に進みます。
「受精」とは、本来、自然になるものであり、「授精」とは人工的に行なうこととして、「受精」とは区別され、使う漢字も違っています。
精子を直接、子宮へ注入し、体内で受精をさせる治療法です。
人工授精とは、子宮内へ直接、精子を入れてあげることで、途中で死んでしまう精子の数を減らすことができます。
これによって、自然に任せるよりも受精の確率がアップするわけです。
本来でしたら、精子は卵子へ自力でたどり着き、受精します。
ですが、精子が卵子のところへ行けないという、なにかしらの不都合、トラブルがあった場合、不妊治療として、人工授精が行なわれています。
通常の性交だけに頼っていては、この先、受精することが難しいと判断されたカップルが、この方法を試みることが出来るのです。

精子に、運動量の理由や、なんらかの問題がある場合も、人工授精を行なうケースが多いです。
人工授精のほかにも、不妊治療として、体外受精というものもありますが、卵管になにかトラブルがあった場合は、人工授精より体外受精のほうが良い方法とされています。
体外受精の方が、困難な不妊状況にひろく対応出来る治療方法です。
どう区別するのかと言いますと、人工で精子を子宮に送り込む方法が人工授精で、精子と卵子、両方をそれぞれ体の外へ取り出し、受精させて、受精卵を再び子宮へ送るものが体外受精です。





11.人工授精について続きその1


それぞれの力で受精することは一緒なのですが、精子のみのお手伝いをするのが人工授精で、卵子と精子の両方のお手伝いをするのが体外受精です。
不妊症の方で、精路障害、造精異常、性交障害などがある方には、このような方法で治療が行なわれます。

人工授精のメリットは、女性側は痛みなどの負担がないという点でしょう。
不妊治療は精神的にもつらいのに、これで体の痛みや負担があったら、みなさん、あきらめてしまいますよね。
また、排卵誘発剤を使わないケースであれば、卵子、卵巣にかける負担も少なくて済みます。
体への負担が少ないというメリットを生かして、失敗したとしても、何度もチャレンジすることが出来る治療方法です。
このような点では、「今回がダメでもまた次がある」と希望が持てますよね。
最近では、精子をあらかじめ遠心分離で選別し、優れた精子だけを注入する方法がとられています。

人工授精にトライする場合、4回までの回数で、妊娠性交の確率はわりと高く、90パーセントを超えるそうです。
病院など、不妊治療を行なうクリニックでは、一般的に、6回から8回くらい人工授精を行なってみて、それでもダメなら、次の段階の治療に進みます。
その場合、体外受精などで妊娠を試みることになります。
日本で行われている人工授精の成功率は、一回あたり、平均して20パーセントから、だいたい40パーセントとされていますが、実際、病院で成功率を開示していないところも多いようです。





12.人工授精について続きその2


これは、年齢、精子濃度、精子の運動率などによって、成功する確率に差が出てきてしまいますが、平均するとこのような数字になります。
また、クリニック、病院などの実績によっても、差があるようです。

また、繰り返し治療を受けるには費用面が大変になってくると思います。
保険の適用外の治療なので、人工授精、一回の料金は、高額になってしまいます。
人工授精にたどりつくまでには、不妊治療の一環として、いろいろな検査を行ないますが、それも、ほとんどが保険適用外です。
ですから、不妊治療にはある程度のお金が必要ですし、継続するには大変なことだと思います。
金銭的事情を優先させるのであれば、何度も受けたい人工授精でも、回数制限をかけなければならないでしょう。
人工授精の費用ですが、病院、クリニックによって多少お開きがあります。
一般的には、1万円から3万円くらいとされているようです。
公立病院ですと、やや安く、8000円から15000円が相場でしょう。
不妊治療専門のクリニックなどでは、やや高額になって、20000円から30000円と、一回当たりの相場が上がります。
これらは、人工授精自体の費用の目安であり、そのための排卵誘発の費用や、ホルモン補充、内診の費用は別途になります。
ですから、不妊治療を開始する前に、パートナーと金銭面のことでもしっかり話し合っておくべきでしょう。
そこまで費用をかけて赤ちゃんが欲しいのか、それとも、2人の人生を楽しむのか、それぞれのカップルにはそれぞれの生き方がありますからね。





13.「AIH」と「AID」


不妊治療の人工授精には種類があります。
まずは、AIHと呼ばれている、配偶者間人工授精です。
これは、不妊治療を受けているカップル、特に男性側の生殖能力などにトラブルがある場合に使われる方法です。
受精能力があれば、たとえ精子の数が少なくても、作られていることがわかれば、その精子を使い人工授精を試みることが出来ます。
この場合、法律上、婚姻関係にあるカップルで行なわれるのであれば「AI」という人工授精を表すアルファベットの後に、「H」という夫をあらわすアルファベットが使われて、「AIH」と呼ばれます。
「AIH」が実際に行われるのは、男性の性交障害、精路障害、精子減少症、乏精子症、精子無力症などが判明している場合であり、女性は妊娠と出産が可能な健康状態であることが条件です。
人工授精の費用ですが、保険対象外なので1万円から3万円前後が相場でしょう。
他の治療方法や検査などが併用されれば、当然、高くなりますし、公立の病院だったり、専門クリニックだったり、施設によっても費用は違います。
それに対して、「AID」は「非配偶者間人工授精」という意味です。
不妊治療を進める中、精子を作る能力がないと判明した場合や、精子死滅症や無精液症、絶対精子減少症などと判明した場合は、このAIDという治療を受けることが可能になります。
希望すれば、すべてのカップルが受けられるというわけではなく、不妊治療の検査の中で、精子にトラブルがあり妊娠が不可能とされた場合のみ、許可されている治療方法です。





14.「AIH」と「AID」続きその1


カップルとは関係のない、一般人の精子を受精させ、妊娠を試みるのがAIDです。
「AI」の後に、ドナーの「D」をつけて「AID」と呼ばれている人工授精になります。
この治療方法に提供される精子は、事前に受精能力があることをチェックされています。
ですから、成功の可能性は高いのですが、この治療は、カップルが希望したとしても、適用になるには多くの条件をクリアしていなければなりません。
どのくらいの成功率なのかと言いますと、あるクリニックの開示情報では、凍結精子を用いている場合、妊娠成功率は、3パーセントから4パーセントと言われていますが、他の治療法を併用し、最終的にAIDで妊娠する確率は30パーセントから40パーセントとなっています。
費用ですが、AIDは自費診療ですから、健康保険の対象外です。
授精の当日、お薬代などを含めて、3万円程度の費用が相場ですが、クリニックによってはこれより若干、前後すると思います。
不妊治療は基本的に保険がきかないので、どうしても高くなってしまいます。
不妊治療を続けて、赤ちゃんが授かるまでがんばりたいけれど、費用が原因で諦めるというカップルも実際、多くいるようです。
これはカップルの問題ですから、パートナーとよく話し合って治療をすすめて欲しいと思います。
子どもがいない2人だけの人生も、また、それはそれで選択肢のひとつでしょうからね。
では、実際に人工授精はどのように行なわれるのでしょうか。





15.「AIH」と「AID」続きその2


人工授精は、なるべく正確な排卵日を予測することから始まります。
みなさんもご存知の方法でしょうが、基礎体温を記録することが、昔からずっと行なわれていたことですよね。
さらに、最近の不妊治療では、エコー検査や、LH検査などで、正確な排卵日が予測できるように進化しています。
女性に排卵障害、卵管障害などトラブルがある場合は、人工授精前に、排卵誘発剤を使うケースもあります。
また、卵管疎通治療という、卵子が卵管をとおりやすいような不妊治療も一緒に行なわれます。
そして、当日、男性は精液を採取します。
自力で射精可能な男性は、マスターベーションなどで射精された精子を、滅菌されたケースに入れます。
自力での射精が難しい場合、精液の量が少ない場合、睾丸から精子を直接、摘出するという方法もあります。
精液は、30分ほどしたら、洗浄を行い、より受精しやすいように、濃縮処理、または、パーコール法などの処理を行ないます。
その精液を人工授精用の注入器にいれ、子宮腔内に入れます。
精子が流れ出てしまわないよう、女性は、腰をやや高くした状態で保ち、寝たまま安静に過ごします。
ご紹介しましたように、不妊治療の人工授精には、AIHとAIDがありますが、実際に受精させる方法は、ほとんど一緒です。
AIDの場合、冷凍したドナーの精子を使うことが多いので、AIHのように当日、精子を摂取する方法とは違いますが、その後はほとんど同じように行なわれます。





16.不妊治療の口コミ


不妊治療に踏み切るのは、勇気がいることだと思います。
ですが、一人で悩んでいないで、早めに病院で相談してみることも良いでしょう。
悩み続けているとそれだけでもストレスになってしまい、ホルモンバランスが崩れて余計に体にわるかったり、体調を崩したり、また、パートナーとのケンカのタネにもなってしまいますよね。
「何が原因で妊娠できないのか」それが判明するだけでも、大きな前進となりますから、不妊治療の相談は早めに行ないましょう。
ここでは、実際に不妊治療をした方の体験談をまとめてみました。
実際の体験を知ることで、不妊で悩んでいる方のご参考になればと思います。

「子どもが欲しいと、性交をすること1年、まったく妊娠しなかったので、産婦人科で診察を受けてみました。
産婦人科では、卵管造影検査をしました。
痛みのある検査だと知っていたのですが、あまりの痛みに体を動かしてしまい、造影がうまく撮影できずに、何度がすることになりました。
ですが、痛みに耐えられず、結局はこの検査をあきらめることにしました。
あのような痛みを味わうなら、子どもはもうあきらめようと思っていたのですが、数ヵ月後に妊娠。
造影検査時にアルカリ水を卵管へと注入したのですが、そのために、妊娠しやすくなったようです。
悩んでいるよりも、産婦人科でまずは相談してみることもおすすめですし、検査だけは受けてみても良いと思います。」
この方のように、検査を受けたことがきっかけで妊娠することが出来たケース、また、あきらめたとたんに妊娠したケースは多いです。





17.不妊治療の口コミその1


現在、不妊で悩んでいる方は、まずは一歩、踏み出すことが大切だと思います。
それは、次の体験談からもわかることです。
「結婚して5年、3年ほど自然妊娠のためにがんばっていましたが、とうとう、産婦人科を受診しました。
検査の結果ですが、精子の運動能力と、精子数に問題があることがわかりました。
その後、すぐに人工授精をすると、1回目で妊娠することが出来ました。
不妊治療は時間もお金もかかるものだと思っていましたが、自分達でトライしていた何年間のことを考えると早く相談に行けばよかったと公開しています。」
この方のように自分達でなんとかしようと、何年もがんばったり、精神的に追い詰められたりと、大変な思いをしている方はたくさんいらっしゃるようです。
不妊治療といっても、内容はいろいろありますから、初期の段階で妊娠に成功するケースもあることを知ってもらいたいですね。

次は、結婚してから3年目に、ようやく子どもを作る気持ちになり、チャンレジしていた方の体験談です。
基礎体温をつけて性交しても、なかなか妊娠はできませんでした。
産婦人科を受診し、夫婦ふたりとも健康で問題なしということになりました。
その後は、タイミング療法という指導をしてもらい、結果、すぐに妊娠しました。
基礎体温をつけて、自分で排卵日を判断していましたが、病院で正確な排卵日を出してもらったものと違っていました。
そのせいでタイミングが悪く、妊娠しなかったようです。」





18.不妊治療の口コミその2


産婦人科や病院で受診して、正しい排卵日がわかったおかげで、すぐに妊娠する方もいらっしゃいます。
こうした体験談を聞くと、不妊治療というものが思っていたよりも、とても軽い程度のものが多いこともわかります。
もちろん、不妊治療を受けている中には、深刻な段階まですすむ方もいらっしゃいますが、タイミング療法などで、簡単に妊娠する方もいるのです。
とにかく、まずは相談だと思います。

次の方の体験談をご紹介しましょう。
「若いうちに子どもを生みたいと思いました。
20代のうちに妊娠したくて、基礎体温をつけたり、排卵検査薬を使ったりしていましたが、自力で妊娠することはできませんでした。
そして、夫婦で産婦人科を受診することにしました。
検査した結果、私も夫も、体には問題がないことが判明して安心しました。
その後は、卵管造影検査をして、タイミング指導をしてもらい、無事に妊娠することが出来たのです。
原因は、卵管の詰まりだったようですが、検査してもらうと、どこに原因があるのか、きちんと排卵しているのかがわかりますので、とにかく検査をうけることをおすすめします。」
この方は、カップルで相談にいらっしゃったようですが、男性側が協力してくれるとありがたいですよね。
みなさんも、一人で抱え込まないで、胸のうちをパートナーにきちんと伝えて協力してもらいましょう。
不妊治療をスタートする際もそうですが、その前に、自分達でも妊娠に向けて努力する際にも、パートナーの協力はとても大事です。
排卵日にきちんと性交することも、相手の協力なしでは出来ませんからね。





19.不妊治療での失敗


不妊治療というものは、一般的な病気を治療してもらうわけではりませんから、費用も保険適用外でけっこうかかります。
そして、期間も長くなる方も多いため、途中であきらめてしまう方もいます。
途中で治療をあきらめてしまった方の体験談をここでご紹介したいと思います。
「途中で不妊治療をやめてしまいました。
私は低体温で、低温期には34度まで下がってしまうため、妊娠に備えて最低でも35度台になるように、体質改善をしました。
食事療法や、漢方、エクササイズなどで、体温を上げることから始めました。
その後、不妊治療を受け、最初に腹腔鏡検査などを行ないましたが、結果、原因が特定されませんでした。
最初の排卵誘発剤で卵巣が大きくに腫れてしまったこともあります。
それから、長く続く治療で、精神的に参ってしまいました。
普通の産婦人科で治療を続けていたのですが、不妊治療専門でもないため、病院には、妊婦さんや赤ちゃんも来ています。
そのこともあり、待合室でも、気持ちが落ち込み病院に行きたくないと思ってしまいました。」
このような体験から感じ取れることは、不妊治療には精神的ケアも大事だということです。
不妊専門のクリニックでしたら、同じ状況の方が集まるので、待合室でも気にすることはありませんよね。
ですが、一般の病院ですと、妊婦さんと一緒になれば、やはり、うらやましいと思ってしまうのは人間なら、当然の気持ちです。
不妊治療を続け、何度も失敗を重ねている方は、気持ちも落ち込んでくるのは当然です。





20.不妊治療での失敗続き


不妊治療は、カップルでケアしあうことも大切ですし、専門クリニックで診てもらうようにするとか、精神衛生上も良いと思える選択をして欲しいです。
次の方は、二人目のお子さんがなかなか出来ないということで産婦人科を受診されたそうです。
「1人目を出産後、生理が一年半も来なかったあと、再開しました。
ですが、生理が不定期になってしまい、産婦人科で受診しました。
そこでは、不妊傾向であると伝えられ、どうやら、脳からホルモンが分泌の指令がされていないということでした。
その後、2人目を妊娠したいという気持ちから、ホルモン剤を飲むことになりました。
ですが、その副作用で、体調の悪い日が続き、とうとう通院することをやめました。
その数か月後に、妊娠したようなのですが、上手く育たず、流産する結果となってしまったのです。
別の産婦人科で流産の手術を受けたのですが、「妊娠できない体ではない」と言われて、前の病院の診断結果と違ったことに驚きました。
このことから、信頼できる病院や先生を探すことが第一なのだと身に染みました。」
このような口コミでわかることは、受診した先生の言うことがすべてではないということです。
不信感があったり、強引だったりして、ちょっとでも不安に感じたらクリニックを別に探してみるべきでしょう。
この方のように、今のタイミングで強く妊娠を望むわけでもないのにホルモン剤を飲むことになってしまい、結果、流産という残念な結果になりました。
不妊治療はとてもデリケートなものですので、信頼のおける専門家に任せたいですね。